2019年4月16日火曜日

PNGのチャンク 第10回 色情報チャンク

こんにちは、きまぐれソフトです。

 前回はtRNSチャンクを説明しました。他にも色管理に関するチャンクがいくつかあります。今回はそれらを紹介します。

ここでしょうかいするチャンクは作成環境の色管理がなされていなかったり、再生環境で色管理を無視したりされる場合が有り、補助的な扱いになります。

cHRMチャンク

cHRMチャンクには画像の色空間を保存します。CIE x,y色座標を使用してRGB純色とホワイトポイントを指定します。各座標値は10万倍した4バイト整数で保存されます。

gAMAチャンク

gAMAチャンクは画像データのガンマ値を保存します。例えばWindowsとMacOSでは基本のガンマ値が違うため、ガンマ値の管理をしないと明るさが異なって表示されます。
実際のガンマ値を10万倍した4バイト整数で保存します。

iCCPチャンク

iCCPチャンクは作成時のカラープロファイルを登録します。iCCプロファイルを使用します。sRGBチャンクとは排他的使用となります。

sBITチャンク

sBITチャンクは元画像の色深度が何ビットだったかを保存します。


  • グレースケールの色深度を格納します。
  • R、G、B
    カラー時の赤、緑、青の色深度をそれぞれ格納します。

  • アルファチャンネルの深度を格納します。

sRGBチャンク

sRGBチャンクはカラースペースとしてsRGBを使用することを宣言するチャンクです。
適用法には以下の4タイプが指定できます。
  • 0:知覚的
    色の正確さは二の次として、出力装置での見栄えを最優先にします。
  • 1:相対適用
    白色点を基にして、出力装置のカラースペースに対応させた色で表示します。
  • 2:飽和
    色相と明度を犠牲にしてでも彩度を優先した表示をします。図やグラフなど適した表示を求めます。
  • 3:完全一致
    sRGBカラースペースとして完全な色管理を求めます。異なる出力装置で同じ色再現させる場合に指定します。

sRGBチャンクに対応した出力環境では、sRGBチャンクでの指定がgAMAチャンクやcHRMチャンクでの色管理に優先されます。iCCPチャンクとは排他的使用となります。

次回は埋め込みコメントを紹介します。


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