前回は埋め込みコメントについて説明しました。今回はその他として分類されているチャンクを紹介します。
仕様上「その他」となっているのはbKGDチャンク、hISTチャンク、pHYsチャンク、sPLTチャンクの4つで、更に追加チャンクとしてtIMEチャンクが規定されています。
bKGDチャンク
bKGDチャンクは背景色を格納するチャンクです。通常のPNGではIDATチャンクによって全てのピクセルが埋められるので、使用する機会は少ないと思います。
アルファチャンネルの有無に関係無く、グレースケールでは明るさを、フルカラーではRGB各値を、インデックスカラーではカラーインデックス番号を指定します。
hISTチャンク
hISTチャンクはPLTEチャンクを使用する時にのみ利用可能で、各色の使用頻度を保持します。使い方に決まりは有りませんが、画像調整の参考にできる様に用意されています。
PNGでなくても、写真の見栄えを良くするためにヒストグラムを参考にコントラストやガンマを調整したりしますね。
pHYsチャンク
pHYsチャンクは物理的なサイズを保持するチャンクです。画像が横、縦それぞれ何ミリかを格納します。単位はmm(ミリメートル)のみ定義されていて、その他は未定義のためサイズ指定の意味を成しません。
sPLTチャンク
sPLTチャンクは推奨カラーパレットの提案をするチャンクで、フルカラー画像を256色または6万5千色に減色表示する時の参考に使われます。減色後の色味の調整に使用します。
sPLTチャンクはパレット名を変えて複数使う事ができます。再生環境によってどのパレットを使用するか選べる仕組みになっています。
そのため、パレット名は1バイト文字しか使用しない事になっています。
tIMEチャンク
次回はチャンクの並び順を紹介します。
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